logo_frame_picture
banner_frame_picture
logo_frame_picturelogologo_frame_picture
banner_frame_picturemain_bannerbanner_frame_picture
logo_frame_picture
banner_frame_picture
site_data
menu_picture
menu_picture
作者 原作 涼宮ハルヒの憂鬱
ジャンル 恋愛,イベント
カップリング キョン-ハルヒ
掲載 2007/07/25(Wed.) 更新 -
My sweet heart, on the chocolate

そんなこともあったなぁなんて、




少し、懐かしくなっただけ。


そう、ただ、それだけ。















My sweet heart, on the chocolate.















部屋を片付けてたら、出てきた。



去年渡そうとしたのに、渡せなかったチョコレート。





あの時のあたしには、勇気も度胸も無くて。


いつも傍でアイツを見ていたけれど、傍に居過ぎて、自信さえ無くして。



可愛くない事ばかりしているあたしなんかが

チョコを渡して、どうなるんだろう。





そんな風に思ってた。






たくさんたくさん泣いて、



後悔なら飽きるほどした。





どうして渡せなかったんだろう、って。


どうして伝えなかったんだろう、って。



捨てられなかった想いをチョコと一緒に押し入れにしまい込んで、



今もまだ、ここに在る。





チョコは食べられなくなってしまっても、


想いは、ちっとも変わらない。





切なくて甘い、あの時のままの想い。








「…懐かしいなぁ」


「ん?何だそれは?」





今、隣で笑うアンタの顔も、変わらないわね。





変わったのは、


その笑顔があたしに向けられるようになったこと。










「チョコよ、バレンタインの」





ねぇ、やり直しても良いかしら?






「・・・俺に、か?」


「…そう、一年前の、アンタにね」






は?って、訳が判らないという顔をしているキョンに、それを差し出す。









「…キョンが、好き。あたしと、付き合って下さい。」








今なら言える、この言葉。




もしあの時言えていたら、もっと早くアンタの隣に居られたのかもね。







キョンは今更何を、とでも思っているのか、

いささか驚いた様だったけど、

少し間を置いてから返してくれた。


「…喜んで」






少し照れたように笑う彼が、どうしようもなく愛しいと思った。










「…あ、それ食べちゃだめよ?」


「何でだ?」


「賞味期限、一年前だもの。お腹壊しても良いって言うのなら、止めないけど。」


「…丁重に遠慮させて頂きます、はい。」









来年もどうか、君の隣で、ね。








END.







〜アトガキ〜
 はい、読了有難うございました。
季節外れですけれども、バレンタイン小説です。
私の作品の中では、多分一番甘いんじゃないかな?と思うのですが。
皆様、如何でしたでしょう。

 作中のキョンとハルヒはすでに付き合っている設定です。
バレンタインには告白できなくて、それを過ぎて夏か秋くらいから付き合い始めた。みたいな感じで。

 甘く・・・と考えると、どうしてもハルヒが乙女になりますね。
原作のハルヒでは考えにくい(苦笑)

 こんな作品でも、気に入って頂ければ幸いです。
Web拍手、設置中です。ポチッと押してやって下さい、作者が泣いて喜びます。
拍手レスはブログでさせて頂きます。

簡易掲示板です。どんな些細なことでも結構ですので、何かメッセージ等ありましたら是非こちらへお願いいたします。
なお、この掲示板は蒼の作品ページ全てで共用しているため、感想等を送られる方は、作品名の併記もお願いいたします。

main_contents_frame_picture